5G、テレワーク、x-tech、DX、DARQ Withコロナで注目度が高まる5つのITトレンド【後編】

Withコロナの時代、IT業界ではどのようなニーズが高まるのでしょうか？システムエンジニアなら知っておきたい5つのトレンド、5G、テレワーク、x-tech、DX、DARQについて2回に分けて紹介。後編ではDX、DARQについて解説します。

DX

DX(Digital Transformation)は、企業の競争優位性を確立するためにITを活用し、新たなビジネスモデルやサービスフローを構築して働き方改革や社会変革を実現することを意味します。単に既存のITを活用するだけでは、DXとはいいません。

経産省の報告によると、IT人材の不足と古い基幹システムの影響で、2025年から2030年までの間に年間で最大12兆円の経済損失が生じる恐れがあるとのこと。しかし、早期にDXを推進できれば、2030年の実質GDPは130兆円の押し上げを期待できるとの予測も出ています。

DXで成果を上げている企業は、世界でもわずか5％といわれており、簡単に実現できるものではありません。DXを成功させるには、顧客の業務内容や悩みを完全に理解し、適切なシステムやサービスを開発・提供できるシステムエンジニアが必要不可欠です。
これからのシステムエンジニアには顧客の課題やニーズを本質的に把握するためのコミュニケーション力、チームを動かして最適解を導き出すリーダーシップや探求心が求められます。

DARQ

DARQとは、次の4つの言葉の文字を取ったもので、今後テクノロジートレンドとして注目される技術を指す言葉です。

D…Distributed Ledgers（分散型台帳技術）

仮想通貨を支える技術として注目を集めた分散型台帳技術は、ブロックチェーンとも呼ばれます。いつ、誰が、どのような情報を台帳に書き込んだのかを、複数のシステムで共有するため、改ざんされにくく、取引の透明性担保や適正な監査がしやすいのがメリットです。

A…Artificial Intelligence（人工知能）

チャットやロボットなど、AIが組み込まれた製品やサービスが身近になりました。AIはあらゆる産業も関わってくる重要な技術で、高度なAI開発と堅牢なセキュリティシステム構築ができるエンジニアは、ますます重宝されるでしょう。

R…Extended Reality（拡張/強化現実）

RはAR（拡張現実）やVR（仮想現実）の総称である「xR」から取っています。ゲームやエンターテインメントだけでなく、店舗や工場を現地にいるかのように体験したり、製品の組み立て方や修理方法を実物と同様のビジュアルで説明したりするなど、生活やビジネスのさまざまな場面に浸透すると考えられています。

Q…Quantum Computing（量子コンピューティング）

今までのコンピュータは「電気が流れるか、流れないかという0と1の2つの状態」で計算をしていましたが、量子コンピュータは「0でもあり1でもある状態」で計算するため、驚異的なスピードで計算が可能になります。現在は、実用環境は限られていますが、今後のIT業界に大きな変革をもたらす技術といえるでしょう。

DARQに対応し、どのように活用するかが、これからのビジネスにおいては重要なポイントとなるはずです。

Withコロナで社会の状況が大きく変わるなかで、新しい生活スタイルにあわせたシステムやサービスの開発など、今までに取り組んだことのない改革が求められています。
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