成長し続けるFinTechマーケット注目5分野の最新レポート【後編】

IT技術の進化とともに、成長を続けるFinTech市場。サービス利用者の暮らしが便利になるだけでなく、働き方改革や業務効率化といった企業のメリットも大きく、さまざまな業界から期待も高まっています。

今回は、2回に分けてFinTech市場の注目分野についてレポート。前編では、キャッシュレス決済＆BNPLと中小企業向けの決済・融資サービスについて紹介しました。後編では、資産運用、インシュアテック、暗号資産について解説します。

資産運用

個人の資産運用部門では、AIを活用し、最適なポートフォリオを提案してくれるロボアドバイザー技術が活用されています。希望条件に合わせたおすすめの金融商品を提案してくれるため、低リスクで簡単に資産運用を始めることができ、投資のハードルが下がりました。

また、家計簿アプリなど、個人の財務管理（PFM）市場も拡大を続けています。アプリと銀行口座が連携できるため、お金の流れの見える化を実現。管理が楽になるとともに、手書きの家計簿を作る手間もなくなりました。

インシュアテック（保険）

インシュアテック（InsurTech）は、保険（Insurance）とテクノロジー（Technology）を合わせた造語であり、FinTechの中でも特に注目されている分野です。

今まで保険に加入する際は、保険会社の営業職と相談しながら契約するのが一般的でしたが、最近ではネットで気軽に保険に加入できるようになっています。どの保険がよいか悩んでいるときでも、サイトに表示される質問に答えていくだけで、おすすめ保険を紹介されるため簡単に選べるようになり、加入しやすくなりました。

また、保険金の支払いも、紙ベースのアナログ請求から、デジタル請求にする動きが活発化しており、スムーズに保険金が受け取れるようになってきています。

保険商品におけるリスク計算には、IoT技術を活用。ウェアラブルデバイスやスマホから得た生活習慣のデータは生命保険に、ドライブレコーダーから得た運転データは自動車保険の開発の際にそれぞれ利用されています。

仮想通貨・暗号資産

ブロックチェーン技術を活用した仮想通貨や暗号資産も、FinTech市場を形成するサービスのひとつです。国家が通貨の価値を保証するのではなく、市場が通貨の価値を決めていきます。ブロックチェーン技術を使っているため、データの破壊や改ざんが困難で、不正な取引を防ぐことができるなど、高いセキュリティを保っています。

技術やニーズ、希少性によって価値が変わるため、近年では投資対象としても一般的になってきているほか、企業も仮想通貨市場に参入を始めており、ますます拡大していくことが期待されています。

銀行DX、クレジット関連を中心にFinTech市場を牽引

ソルクシーズではIoT、AI、CASE、ブロックチェーンなど成長分野の最先端技術を活用したビジネスに加え、2021年にFinTechを軸とする新しい組織を立ち上げ、本格的にFinTechに取り組んでいます。

長年のパートナーであるSBIグループと提携し、地方銀行再編に伴うDXを推進。SBIグループのFintech系企業のプロジェクトにも参画し、ブロックチェーン等を活用したビジネスへの技術協力などを行っています。

2021年には受付・審査から請求・入金まで個別クレジットの一連の業務をトータルサポートする「杯王（カップオウ）シリーズ」の提供を開始。オンプレミス型のシステムパッケージの「HYBRID 杯王」とクラウドサービスで提供する「杯王on Cloud」の2種類を用意しています。クライアントの希望や事情に合わせて選ぶことができ、事業の早期立ち上げや既存システムの改善をサポートします。

さらに、金融業界向けDX推進を目論み、ITインフラプロバイダーであるキンドリルとの協業もスタート。FinTech市場をリードできる企業をめざしています。

FinTechに興味のあるシステムエンジニアを募集

FinTechは、まだまだ新しい市場であり、これからも斬新な技術や発想が次々と出てくるでしょう。しかし一方で、専門的な知見があるプロジェクトマネージャーやシステムエンジニアが不足しており、好奇心旺盛に学び、チャレンジ精神にあふれ、新しいことに果敢に挑戦していくタイプが求められています。

ソルクシーズに興味がある方、FinTech領域でキャリアを積みたい方は、キャリア採用サイトをぜひご一読ください。