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「システム開発やインフラ構築の基本的な業務はひととおりできるけど、同じ仕事を続けていくなかで年収が上がるのだろうか」。そのように感じているエンジニアも多いのではないでしょうか。
日本企業では、従来の年功序列型の評価に加え、職務内容や役割、保有スキルを明確にして処遇へ反映する動きが広がっています。システムエンジニアやインフラエンジニアの採用においても、どの領域まで任せられるかが重要な評価材料となります。
エンジニアが年収アップを実現するには、トレンドの技術をただ学ぶだけでなく、「どこまでの領域を任せられる人材か」という立ち位置を考えることが重要です。この記事では、3~5年の実務経験を積んだエンジニアに向けて、年収を高めるための具体的なキャリア戦略を解説します。
IT業界の人事評価は、年齢や社歴を重視するモデルから、担当する職務やスキルを重視するモデルへと移りつつあります。
年齢や在籍年数より、職務と役割が重視される流れの背景にあるのは、ジョブ型人事の広がりです。
ジョブ型人事とは、職務内容や責任範囲、期待される成果と報酬を結びつける仕組みです。給与が勤続年数に応じて自動的に上がる年功序列型とは、根本的に異なる仕組みです。
政府も2024年、ジョブ型人事を導入している企業の事例をまとめた「ジョブ型人事指針」を公表しました。職務や役割を明確にすることで、年齢にかかわらず、実力のある人材を高いポジションに登用しやすくなることが期待されています。
参照:内閣官房「ジョブ型人事指針」
ジョブ型人事とあわせて、個人が保有するスキルを可視化し、採用や配置、育成に活用する「スキルベース」の考え方も注目されています。
ジョブ型人事が職務内容や責任範囲を明確にする考え方であるのに対し、スキルベース採用(スキルベースド・ハイアリング)では、その職務を遂行するために必要な能力をどの程度備えているかが重視されます。
そのため、「SEとして5年働いた」という経歴だけでなく、どの工程でどんな技術を使い、どのような役割で担当したのかを示すことが重要です。
ITエンジニアの年収は、技術力だけで決まるわけではありません。「専門スキル」「担当する工程と責任範囲」「業界・業務知識」の組み合わせによって、市場での評価が変わります。
次のような需要の高い専門スキルを持っているエンジニアは、労働市場で高く評価されます。
厚生労働省のjob tagでは、AI関連の設計・構築を担うエンジニアの年収レンジについて、ITSSレベル1~2では420万~620万円、レベル5以上では600万~950万円としています。
参照:厚生労働省「job tag」
ただし、職種は同じでも、担当できる業務やスキルレベルによって報酬水準には差が生じます。AIやクラウドなどの技術を実務で導入・設計・運用できることが重要です。
上流工程とマネジメント経験の有無も、年収を大きく左右する要素のひとつです。具体的には、次のような業務が該当します。
実装や詳細設計をひとりでこなせる段階から、上流工程やマネジメント業務を担える段階まで進むと、任される責任の範囲が広がります。責任範囲が広がるほど、より高い報酬が設定されたポジションを目指しやすくなります。
厚生労働省の調査では、プロジェクトマネージャーの年収レンジは、ITSSレベル3で600万~925万円、レベル5以上では700万~1100万円とされています。プロジェクト全体の予算・品質・進捗に責任を負う役割になるほど、高い報酬が設定される傾向があります。
参照:厚生労働省「job tag」
深い業界・業務知識も、他のエンジニアとの差別化と報酬アップの要素となります。
金融、公共、通信、製造など、業界ごとの商習慣や規制、業務プロセスに対する深い理解は代替されにくい強みです。保有する技術以上に、業種特有の課題を理解し、プロジェクトを動かせるかどうかで報酬が変わってきます。
専門スキル、上流工程の経験、業界知識を組み合わせることで、技術を使って顧客課題を解決できる人材として、より高い評価を得やすくなります。
ITエンジニアが年収アップを目指すには、専門性を深める道、隣接領域を掛け合わせる道、担当工程と役割を広げる道の3つのキャリア戦略が考えられます。
現在の専門性を深める戦略は、既存の実務経験を最大限に活かせるため、取り組みやすい選択肢のひとつです。例えば、次のような深め方があります。
特定の技術や業務領域を掘り下げると、大規模システムや難易度の高い案件を任されやすくなります。
既存の経験を土台にしながら、隣接する領域のスキルを掛け合わせていく戦略です。これまでの経験と関連性の薄い職種へ全面的に転向するよりも、実現可能性の高い方法です。
たとえば、次のような組み合わせが考えられます。
既存の経験を活かしながら学べるため、これまでのキャリアとの連続性を示しやすい点がメリットです。採用選考でも、「なぜその領域へ進むのか」「これまでの経験をどう活かせるのか」を説明しやすくなります。
ジョブ型雇用やスキル重視の環境において、担当工程と役割を一段上げ、職務の責任範囲を広げる取り組みは年収アップにつながりやすい要素です。例えば、次のようなステップアップが考えられます。
専門性の向上や上流工程への挑戦と並行して取り組むことで、年収アップにつながりやすくなります。
年収アップを実現するには、段階的な行動計画を立てて実行するのがおすすめです。自分の現在地を正確に把握し、必要な経験を順次積み重ねる4つのステップとキャリアシフトの例を紹介します。
1.現在のスキル・工程・役割・成果を棚卸しする
使用技術だけでなく、担当工程、チーム内の役割、改善したことまで書き出します。
2.目指す求人の職務内容と不足スキルを確認する
求人票の必須要件、歓迎要件、担当工程、想定年収を比較し、現在地との差を明確にします。
3.現職や学習を通じて不足する経験を補う
社内での担当変更、上流工程への参加、資格取得、個人開発など、実務に近い形で経験を積みます。
4.職務経歴書で成果と再現性を示す
「何を担当したか」だけでなく、「どの課題に対し、どう行動し、どのような結果を出したか」を具体化します。
キャリアの現在地によって、次に積むべき経験は異なります。代表的な3つのパターンを、表にまとめました。
|
現在地 |
次に積むべき経験 |
目指す役割 |
|
開発・実装中心 |
基本設計、クラウド、顧客との仕様調整 |
設計・顧客調整を担うSE、サブリーダー、PL候補 |
|
インフラ運用・構築 |
AWS・Azure設計、IaC、要件ヒアリング |
クラウドエンジニア、インフラリーダー |
|
業務システム開発 |
業界知識、SaaS、提案・課題整理 |
SaaS・パッケージ導入エンジニア、PL候補 |
目標年収を定める際には、実際の求人情報に記載された必須要件、求める役割、給与レンジを比較しながら設定しましょう。
年収アップを実現するには、ニーズが高い技術を追いかけるだけでなく、現在の経験を活かしながら担当する工程・領域や責任範囲を広げることが大切です。
スキルと役割を広げたいなら、どのような環境を選ぶかが重要になります。独立系SIerのソルクシーズは、SIビジネスとストックビジネスを両輪で展開しており、自社サービスの開発に携わるチャンスがあります。
ソルクシーズは、金融系システムを中心に幅広い業界の開発実績を持つ独立系SIerです。システム企画・設計・開発からインフラ構築、運用までを手がけるSI事業と、クラウドやAIなどを活用した自社製品・サービス事業を展開しています。
現在公開されている求人には、以下のようなポジションがあります(2026年7月現在)。
上記のほかにも多彩なポジションがあり、これまでの実務経験に隣接領域を掛け合わせる選択肢が豊富です。システムエンジニア・インフラエンジニアとして新たなキャリアを考えたい方は、ソルクシーズのキャリア採用情報をチェックしてみてください。

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