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IT業界と採用を語るスタッフブログ

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IT業界の採用&求人トレンド 2025.11.17

「2025年の崖」は結局どうなった?企業のDX推進とシステムの課題



経済産業省が2018年に「DXレポート」で警鐘を鳴らした「2025年の崖」。これは、国内企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進できず、老朽化・複雑化したレガシーシステムが残存した場合、2025年以降に年間最大で約12兆円もの経済損失が発生し得るという衝撃的な話でした。

2025年を迎えた今、この「崖」は回避されたのでしょうか? この記事では、「2025年の崖」をふまえて、日本企業が直面しているDX推進の課題と、これから取り組むべきテーマについて解説します。

「2025年の崖」の現状:リスクは解消されていない

「2025年の崖」は、特定の日に何かが崩壊するという意味ではありません。むしろ、DXが進まないことによるリスクが2025年以降に顕在化し、競争力を失う可能性を示したものです。

現状、DXレポート発表から約7年が経過したにもかかわらず、日本のIT投資は依然として「攻め」のDX投資よりも、既存システムの維持・運営に多大なコストを割く「守り」の予算が多いようです。例えば、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の調査でも、IT予算の75%超が現行ビジネスの維持・運営に使われているというデータが示されています。

また、レガシーシステムが社内に残存していると回答した企業は、2023年度の調査でも6割を超えており、「2025年の崖」問題から脱したとはいい切れない状況です。「ERP(統合基幹業務システム)のサポート終了期限が延長された」といったニュースもありますが、これは期限が延びただけであり、課題が解消されたわけではありません。

結論として、2025年は「崖の終わり」ではなく、「本格的な崖の始まり」として、企業はリスクを強く認識する必要があります。

崖を深刻化させる二大要因:レガシーシステムとIT人材不足

「2025年の崖」を回避できない最大の要因は、老朽化したITシステムと、それを刷新できるIT人材の絶対的な不足です。

 複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステム

多くの日本企業が抱えるレガシーシステムは、度重なるカスタマイズによって複雑化し、システムの全体像が誰にも把握できないブラックボックス化が進んでいます。これにより、以下の深刻なリスクが発生しています。

運用・保守の属人化とコスト増加として、特定のベテラン担当者しかシステムを理解できず、その担当者が退職すると、業務基盤の維持・継承そのものが困難になります。その維持管理にかかる費用も高額化しています。ビジネスの変化への対応遅延として、新しいデジタル技術(AI、クラウドなど)を取り入れようとしても、レガシーシステムとの互換性が低く、拡張性がありません。

これにより、市場の変化に合わせた新サービスの迅速な立ち上げが妨げられます。セキュリティリスクの増加として、サポート切れのシステムや脆弱性が残りやすく、サイバーセキュリティ上のリスクが高まっています。

深刻化するIT人材の量と質の不足

DXを推進するIT人材の不足も、崖を深刻化させている大きな要因です。経済産業省は2025年時点で43万人のIT人材不足を試算していましたが、最新の推計では2030年までに約80万人不足とされており、慢性的な人手不足は深刻さを増しています。

特に問題なのは、単に人数が少ないだけでなく、「質」の不足です。IPA(情報処理推進機構)の調査によると、DXを推進する人材の量が「不足している」と回答した日本企業は8割を超えています。古いシステムの保守に人材が割かれていることも、新技術への移行を妨げ、デジタルシフトを停滞させているようです。

2025年以降に企業が取るべきアクション

崖を回避し、競争優位性を確立するためには、単なるシステムの入れ替えではなく、経営戦略としてのDXへの取り組みが不可欠です。

IT環境の全体最適化とロードマップ策定

個別最適を重ねた継ぎ接ぎのIT環境から脱却し、全体の俯瞰的チェックを行うことが最初のステップです。具体的には、現状の問題点洗い出しとして、レガシーシステムの特定、属人化箇所の特定、セキュリティリスクの評価など、自社の現状と問題点を網羅的に洗い出します。

次に、めざすべき将来像として、事業戦略に基づいた「あるべきIT環境」を設定します。さらに中長期の実行計画策定として、ToBe実現に向けた中長期のロードマップを立て、レガシーシステム刷新の優先順位をつけながら、段階的に実行します。特にセキュリティ、運用管理、ガバナンスなど、非機能面を重点的にチェックし、実現性の高い計画を立てることが成功のポイントです。

人材育成・リスキリングと外部パートナーの活用

IT人材の不足を補うためには、内製化のための人材育成と、外部の専門的なパートナーの活用が必須です。

DXの成果が出ている企業は、出ていない企業と比較して「社内人材の育成」の比率が高いことがデータから明らかになっています。従業員の学習意欲を高める仕組みづくりを行い、DXプロジェクトに社内のリーダー候補をアサインし、OJTを通じて知識・技術を高度化していくことが重要です。クラウド・AI・IoTの導入や、データ活用・セキュリティ体制づくりなど、専門性の高い領域は外部パートナーに任せることで、スピーディーにDXを推進できます。

特にレガシーシステム刷新に長けた専門家や、多様な技術トレンドに対応できるITコンサルタントとの連携は有効です。大胆な採用戦略として、外部のIT人材確保が難しい昨今は、開発経験の有無にかかわらず、学習意欲やリーダーシップ、コミットメントを備えた優秀な未経験人材をIT部門に集めるというような、大胆なポテンシャル採用も検討すべきでしょう。

DXは企業の成長戦略そのものである

「2025年の崖」が回避されていない現状は、日本企業にとって厳しい現実を突きつけています。しかし、裏を返せば、DXを本格的に推進できた企業は、今後ますます競争上の優位性を確立できることを意味します。

ITはもはや業務効率化の手段ではなく、企業が長期的に成長し続けるための必須要素です。経営層が明確な戦略的ビジョンを持ち、技術的負債を解消し、柔軟に適応できるIT体制を構築すことで、デジタルを活用した競争の勝者となる道が開かれます。

 ソルクシーズはDX推進のパートナーです

ソルクシーズは、銀行・証券・クレジットなど金融業界のDX支援をはじめ、官公庁・製造業など幅広い分野で、レガシーシステムの刷新や新サービスの立ち上げに上流工程から携わってきた実績があります。お客様の抱える課題を深く理解し、先端技術と豊富なノウハウで、DX推進を強くサポートしています。

DXの支援に注力していくなかで、システム開発やインフラ構築に携わるエンジニアや、プロジェクトを推進するリーダー、マネージャーの採用を強化しています。変化をポジティブに捉え、お客様と一緒に成長したいという意欲のある方は、キャリア採用サイトをご覧ください。

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